回覧板の機能

町会の回覧板。
新型コロナウイルス感染予防、ということで

「回覧板は対面での手渡しではなく、ポスト投函を」

という注意書きつきでまわってきました。

わざわざ注意書きがある、ということは対面手渡ししている人がそこそこいるんでしょう。うちの隣組は今までからずっとポスト投函だけど。

 

さて、回覧板はいちおう「町会内での情報の伝達」というのが建前上の機能。
でも今どき、情報伝達だけなら、メールなりLINEなりで配信すればいいわけです。
街中の掲示板にも回覧板の内容は貼られているし、意義はわかるけど個人的には重要度の低い情報が多いし、この時節にぺたぺたみんなで触ったものを「わざわざ」回さなくても。

 

実際、共用部のある賃貸集合住宅は回覧板形式ではなくて掲示板への掲示ですませてるところが多いです。

 

で、回覧板。掲示はするとして、「従来通り物理的に回すのと、電子配信とどっちがいいと思う」というのをダンナとおしゃべりしましたが、「電子より物理」で意見が一致しました。電子はあったほうが便利だけれど。

 

強制的に目に入る物理つよい。

 

そしてたぶん、回覧板の機能の肝は、情報伝達ではなく上にカギカッコをつけた「わざわざ」が生み出す部分です。
隣の家に持っていく、というただそれだけの「わざわざ」ですが、受け手につぎのアクションを取らせるシステムです。
うちの隣組は飛び地があるから、端から端まで300mあるけど。
うちは端っこなので、年によっては回覧板回すために300m歩くけど^^;

 

この「わざわざ」が生むものってけっこう大きいと思うんですよ。

・未読スルー割合を(建前上は)ほぼなくせる。

・けっこう印鑑やサインから読み取れる情報多い。ちりも積もれば。

・安否確認

あれ? 思ったほど書けないな。

なんせ、受動的に情報を受けとるだけではなくて、許容できる程度の能動があるっていうのが回覧板の機能の本質だと思ったんですよ。

 

この小さな「わざわざ」が町会と会員全員を能動的につないでいる。

 

ゴミ置き場の掃除当番とか、溝掃除とか防災訓練とか、もっと大きなプログラムはいろいろあるんですけれど、これらがちょっと重たく感じる人にも敷居が低いじゃないですか。

 

「町会」そのものシステムの是非はまた別のお話しなので横へ置いて、
地縁コミュニティと、回覧板のような小さな「わざわざ」って、
うまく使えばうまく使えるんじゃないかと思った次第です。

 

まぁでもコロナ予防との相性はあんまりよくはないわな。